006.わかうかめのみこと

・治水に関わる神さま

   若宇加能売命(わかうかめのみこと)   別名:若宇迦能売命

 


 

  若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまのお名前は神話には登場致しません。

 

 若宇加能売命さまの「宇加(うか)」は食物を表しています。御饌(みけ)の饌(け)と同じで特に穀物の意味があります。その生命力をたたえた「若」は美称です。「売(め)」は女性で、女神さまであることを表しています。

 

この神名から、豊宇気比売大神(とようけひめのおおかみ)さま、古事記に登場する宇迦之御魂神(うかのみたまのかみ)さま(日本書紀では倉稲魂尊(うかのみたまのみこと)さま)、屋船豊受姫神(やふねとようけひめのかみ)さま、大物忌神(おおものいみのかみ)さまと同じ神さまとされています。

また、屋船豊受姫神(やふねとようけひめのかみ)さまとは豊宇気比売大神(とようけひめのおおかみ)さまの別名とも言われ、家屋を鎮める宅神(たくしん)であり、養蚕(ようさん)を守る神さまとされています。豊宇気比売大神(とようけひめのおおかみ)さまの「宇気(うけ)」は「宇加(うか)」と同じ穀物の意味があります。豊宇気比売大神(とようけひめのおおかみ)さまは伊勢神宮の外宮に御饌都神(みけつがみ)としてお祀りされている豊受大御神(とようけのおおみかみ)さまと同じ神さまとされています。

 

若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまをお祀りする廣瀬大社で行われているお祀りを「大忌祭」と言います。これは山谷の水が甘水となって水田を潤し、五穀豊穣となる事を祈るお祭りです。

 

なぜ「大忌祭」と言われるのか不思議にお思いになりませんか?

 

 廣瀬大社の主祭神は若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さま、相殿に櫛玉命(くしたまのみこと)さまと穂雷命(ほのいかづちのみこと)さまがお祀りされています。

 若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまは別名廣瀬大忌神(ひろせおおいみのかみ)と呼ばれています。廣瀬大忌神(ひろせおおいみのかみ)さまは太古の昔、天上にて天照大御神さまの食物を司る御饌都神(みけつがみ)として忌(い)み清めてお仕えしていたことから大物忌神(おおものいみのかみ)と呼ばれたとされるということから、お祭りもそのように呼ばれています。

 

廣瀬大社の鎮座地は北葛城郡河合町川合です。

延喜式祝詞の「廣瀬大忌祭」にも「廣瀬の川合」とありますように、

奈良盆地を流れる全ての河川

(富雄川、佐保川、初瀬川、寺川、飛鳥川、曽我川、葛城川、高田川)

が一点に合流し、大和川となって流れ下るその合流地点にお祀りされています。

まさに「廣瀬」に相応しい場所です。

一般にそのような地理的条件の場所に祀られる神さまは川の神(水神)に他なりません。

 

 古来、河川の流域に暮らす人々は、川が氾濫して凶暴な牙をむかないように、川の神さまにお祈りを捧げてきました。廣瀬の神さまも洪水の危険をはらむ大和川の強大なエネルギーを恐れて、その神霊的なパワーを畏怖して祀られました。若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまは大和川の神霊であり、祀ることによって川のパワーをコントロールする制御神として偉大な霊力を発揮されます。川のもたらす災害を防ぐことは作物が無事に実ることを保証するものでもあります。

 

 若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまが食物の神さまである豊受大御神(とようけのおおみかみ)さまの分身と考えられ、時の朝廷から御饌都神(みけつがみ)として崇敬されたのもそうした理由からであり、若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまをお祀りする廣瀬大社は朝廷から国家の重大事の際に特別に祭祀する神社に指定され、同じ大和川北岸に鎮座し、風神を祀る龍田大社とともに一対、陰陽の神として重視されました。

(廣瀬大社は、龍田大社から見て大和川を隔てて南岸に鎮座しています。)

水神と風神を一対として併せてお祀りすることによって、風水を治め国家安泰・五穀豊穣を祈願したと伝わっております。

 

 以上のことから、若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまは穀物の恵みつまりは食に重要な役割持つ水の守り神さまであり、山谷の悪水を良水に変えて、河川の氾濫を防ぐ神さまと言えるでしょう。

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また、水の神さまなので安産の神さまとしての霊力もお持ちです。

 

 

お祀りされている神社は

  若宇加能売命(わかうかのめのみこと)さまとして

   廣瀬大社

  大物忌神(おおものいみのかみ)さまとして

   鳥海山大物忌神社(山形県)

があります。

 

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