002.みずはのめがみ

水源に関わる神さま

   罔象女神(みずはのめがみ)   別名:水波能女神、弥都波能売神

 


 

  日本の代表的な水の神さまです。

神話には治水の神さまとして登場しますが、民間信仰では井戸・水道の神さまとしての性格が中心となって、日常生活の中で広く信仰されています。

 

神名の「みずは」には「水(み)つ早(は)」「水(み)つ走(は)」という意味があります。「水(み)つ早(は)」には「出始めの水、水の湧き出るもと(泉、井戸)」の意があり、井戸の神さま・水神さまと同一神とされています。そして「水(み)つ走(は)」には「水が這う、伝う」の意があり、灌漑に使う引き水・生活用水である川の神さまともされています。

 

 神武即位前紀には「厳(いつの)罔象女」を「みつはのめ」と読む注があります。また神代紀にも「水神、罔象女」とあります。「罔象(もうしょう)」とは水の精のことです。「龍(りゅう)は罔象(もうしょう)なり」とも言われていました。これは水の精は「龍」と考えられていたことを示しています。

以上のことから、罔象女神さまは 美しく清らかな「龍女」ということになりますでしょうか。

  mizuhanomegami

 

  水のもつ力は人間の生活のあらゆる場面で発揮されていますが、とくに罔象女神さまの場合は安産の神であるとともに農耕との関係が深いです。その理由はこの神さまが大地母神である伊邪那美命(いざなみのみこと)さまから生まれたことにあります。

 

  罔象女神さまは伊邪那美命(いざなみのみこと)さまが火之迦具土神(ひのかぐつちのかみ)さまをお産みになられた時に陰部(ほと)を焼かれ、苦しみ臥(ふ)せっている時に漏らした尿から化生(かせい)した神さまです。それはつまり、火の暴威鎮圧のために水の神さまが生まれたということをあらわしています。この火伏せの思想は鎮火祭(ほしづめのまつり)の祝詞(のりと)からもうかがうことができます。

 

  火の徳は大地を刺激し、糞尿は生産力を増強し、そこに農業の生成(むす)霊(ひ)の神さま(和久産巣日神(わくむすひのかみ))と豊饒な食物(うけ)の神さま(豊宇気毘売神(とようけびめのかみ)=豊受大神・伊勢神宮外宮にお祀りされている神さま)がお生まれになっていきます。糞尿は昔から大切な有機肥料でした。それから、古くから水は生命力を蘇らせる力を持つと考えられて来ました。そこから井戸神は、こどもをともなう母神と考えられるようになり、井戸の女神である罔象女神さまは地方により子授け・安産の神さまとしても信仰されています。

 

  また、「紙漉(かみす)きの神」さまとしての性格も持っており、製紙業の守護神としても知られています。福井県越前(えちぜん)市の大滝神社摂社(せっしゃ)・岡太(おかた)神社の社伝では、昔 この地に美しい乙女の姿をした水の神が現れて、紙漉きの方法を教えたそうです。村人が神さまの名前をうかがうと「川の川上に住む罔象女神なり」といい姿を消されたそうです。それ以来、この地で作られるようになったのが越前和紙だということです。

 

 お祀りされている神社としては

   丹生川上神社中社(奈良県吉野郡川上村)

   神田明神内・日本橋魚河岸水神社

   亀戸水神社(江東区亀戸) など

      ,その他各地の水神社

があります。

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