005.かものわけいかずちのかみ

・治水に関わる神さま

   賀茂別雷神(かものわけいかずちのかみ)   別名:賀茂大神(かものおおかみ)、

                                    加茂別雷神、分土神(わけつちのかみ)


 

 賀茂別雷神さまの名の「雷」は「神鳴り」を、また「別雷」とは「若い雷」意味しています。

ここから「若々しいエネルギーを備えた神鳴り」を表していることがわかります。

本性が雷神なのですから、 農業に関係する雨と治水をつかさどる神さまとして霊力を発揮されます。

 

  雷神=(イコール)龍神という観念は「龍が昇天して雷神となる」という中国の雷神の影響を受けたものといわれていますが、万葉集や日本(にほん)霊異記(りょういき)などの伝承にもみられるように、日本人にはとてもなじみ深いものとして定着しています。

 

このように古くから雷神は水をつかさどる龍神としてとらえられてきたように、雷は降雨をもたらす力があり水の恵みをコントロールすることによって農作物を成長させる霊力を発揮されます。

このことから、賀茂別雷神さまは祈雨止雨、河川・治水さらに農業・産業の神とされています。

賀茂別雷神さまは「雷とともにあらわれる若々しく雄々しい龍神」といったところでしょうか。

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桓武(かんむ)天皇の平安遷都(せんと)の際に平安京の守り神とされました。

新しい都が造営されるときには、その土地に宿る神(産土神(うぶすながみ))に敬意が払われます。そのための朝廷からも厚く崇敬されました。当時から続く朝廷による祭祀の様子は現在にも伝えられており、それが毎年5月に行われる葵祭(あおいまつり)なのです。

 

また、古代の山城・丹波(京都府)地方を開拓した業績の高い神さまであるため、

分土神(わけつちのかみ)とも言われています。

 

 賀茂別雷神さまはそのお生まれがとても変わっていらっしゃいます。

「山城(やましろの)国風土記」の逸文によると祖父である賀茂(かもの)建(たけ)角(つの)身命(みこと)さまは非常に武勇の誉れ高い神さまで、神武天皇の東征の際に大軍を率いてこれに参加されています。

 

この方の父母の名前は不明ですが、造化三神の1柱である神産巣日神(かみむすびのかみ)の孫とされています。日向国に天降(あまくだ)り八咫烏(やたがらす)に化して神武天皇を導き、大和国葛城山、山城国岡田賀茂を経て久我国に入った神さまで賀茂県(あがた)主(ぬし)(県の支配者)の祖先です。

 

 大和平定ののちにこの地に定住することに決め、清流賀茂川をさかのぼり高野川と合流するあたり

(現在の下鴨神社の場所)に居を定めました。

ここで、妻の伊賀小夜比売(いがこやひめ)さまと結婚されました。伊賀小夜比売(いがこやひめ)さまとの間に健玉依比古命(たけたまよりひこのみこと)(父を継いで賀茂県主となった)と健玉依比売命(たけたまよりひめのみこと)さまの2柱がいらっしゃいます。

 

 娘の健玉依比売命(たけたまよりひめのみこと)さまはある時、瀬見の小川のほとりを散歩していると上流から丹塗(にぬ)り矢が流れてきました。 その矢があまりにも美しかったので、拾い上げ自分の床のそばに飾り立てて、日夜ながめて暮らしていました。 その後健玉依比売命(たけたまよりひめのみこと)さまの身の上に不思議なことが起こります。

まもなく妊娠され玉のような男のお子さまがお生まれになりました。

この子が成人した時、祖父の賀茂建角身命(かものたけつのみこと)さまが一族の神さまを招いて七日七夜の盛大な祝宴をもうけてお祝いされました。

 

 このとき、祖父はこの子に向かって

「父と思うものがこの中にいるか? いたらその人にこの酒を注ぎなさい。」

と言われました。 この子は杯をささげもって、天に向かって祈られました。するとこの子は猛然と屋根を突き破って昇天されました。

このことから、雷神の子であることが分りました。

賀茂建角身命(かものたけつのみこと)さまはこの子に自分の名にちなんで「賀茂(かもの)別(わけ)雷神(いかずちのかみ)」と命名されました。

 

 川上から流れてきた丹塗(にぬ)り矢(賀茂(かもの)別(わけ)雷神(いかずちのかみ)のお父さま)の神さまこそ 実は乙訓(おとくに)郡の社に鎮座する火(ほの)雷(いかずちの)命(みこと)すなわち松尾の大山咋神(おおやまくいのかみ)またの名を山末之大主神(やますえのおおぬしのかみ)と言われています。

 

 お母さまの健玉依比売命(たけたまよりひめのみこと)さまは流れる川の水の神を祀る巫女(みこ)の神格化であると考えられます。

このことから、雷神であると同時に山の神、河川・治水の神としての霊力も備えていることになります。

 

 京都の賀茂社といえば昔から賀茂別雷神社(上賀茂神社)と賀茂建角身命(かものたけつのみこと)さまと健玉依比売命(たけたまよりひめのみこと)さまをお祀りする賀茂御祖神社(かものみおやじんじゃ)(下鴨神社)の2社をさします。 この2社がセットで山城国の一の宮です。

 

 

お祀りされている神社としては

 賀茂別雷神社(上賀茂神社)

   全国にある賀茂(加茂)神社・雷神社・雷電神社

 などがあります。

 

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