009.あわなぎのかみ

・河、海に関わる神さま

   速秋津日子神さまと速秋津比売神さまの御子神さま方

    那芸(あわなぎのかみ)   別名:沫蕩尊(あわなぎのみこと)、天万尊(あめのよろずのみこと)

    沫那美神(あわなみのかみ)

 


 

 速秋津日子神(はやあきつひこのかみ)さまと速秋津比売神(はやあきつひめのかみ)さまは伊耶那岐命(いざなぎのみこと)さまと伊耶那美命(いざなみのみこと)さまの神生みを助けられます。

速秋津日子神さまが「河の側」を、

速秋津比売神さまが「海の側」を持ち分けて、

海に係る神2柱、河に係る神2柱、水源に係る神さま4柱の計8柱の神さまをお生みになりました。この8柱の御子神さま方を取り上げます。

 

河の神は

 沫那芸神(あわなぎのかみ)さま、頬那芸神(つらなぎのかみ)さま

海の神は

 沫那美神(あわなみのかみ)さま、頬那美神(つらなみのかみ)さま

水源に係る神さまは

 天之水分神(あめのみくまりのかみ)さま、国之水分神(くにのみくまりのかみ)さま

 天之久比奢母智神(あめのくひざもちのかみ)さま、国之久比奢母智神(くにのくひざもちのかみ)さま です。

 

 

最初に沫那芸神(あわなぎのかみ)さまと沫那美神(あわなみのかみ)さまについてのお話しします。この2柱の神さまはお名前が対(つい)になっているので、一緒に取り上げさせて頂きます。

 

 

○沫那芸神(あわなぎのかみ)

  別名:沫蕩尊(あわなぎのみこと)、天万尊(あめのよろずのみこと)

 

  名義ですが、「沫」は「水の泡(あわ)」、「那芸(なぎ)」は「凪(なぎ)」=平和、平静、平穏の意味があります。「水面の泡が平静(凪)である」、「水面が凪(な)ぎていて穏やかな状態である。」ということを表しています。河口の陸地の側の水面の様子の神格化したものです。また、芸(ぎ)は男性を表しており、男神さまとも考えられます。

 

  日本書紀では「沫蕩尊(あわなぎのみこと)」とあります。「蕩(なぎ)」は「平らかな」の意味で「和(な)ぎ(凪)」にあたります。沫蕩(あわなぎ)尊(のみこと)は日本書紀では伊耶那岐命(いざなぎのみこと)(=伊弉諾尊(いざなぎのみこと)<日本書紀>)さまの親神(おやがみ)さまとされています。

 これは、伊耶那岐命(いざなぎのみこと)さまが水泡から生まれたとされる海人(あま)族の伝承によるものであろうと考えられています。

 

  それに対して古事記では伊耶那岐命(いざなぎのみこと)さまと伊耶那美命(いざなみのみこと)さまの国生みによって生まれたとされています。これは「別天津神(ことあまつかみ)」(天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ)、高御産巣日神(たかみ)むすひのかみ)、神産巣日神(かみむすひのかみ)、宇麻志阿斯比古遅神(うましあしかびひこぢのかみ)、

天之常立神(あめのことたちのかみ))と「神代七代」(国之常立神(くにのことたちのかみ)、豊雲野神(とよくもぬのかみ)、宇比地邇神(うひぢにのかみ)・須比智邇神(すひじにのかみ)、角杙神(つのぐいのかみ)・活杙神(いくぐいのかみ)、意富斗能地神(おおとのぢのかみ)・大斗乃弁神(おおとのべのかみ)、於母陀流神(おもだるのかみ)・阿夜訶志古泥神(あやかしこねのかみ)、伊耶那岐(いざなぎ)神・伊耶那美(いざなみ)神)の神々以外の神さま方をすべて伊耶那岐命(いざなぎのみこと)さまと伊耶那美命(いざなみのみこと)さまの国生みによって生まれたとして系譜付けをしようとしたものであろうと考えられています。

 

○沫那美神(あわなみのかみ)

 

名義ですが、「沫」は「水の泡(あわ)」、「那美(なみ)」は「波(なみ)」の意味があります。「水面の泡が波立っていること」、「水面が波立って騒いでいる」ということを表しています。河口の海面の側の水面の様子の神格化したものです。また美(み)は女性を表しており、女神さまとも考えられます。

 

 

この沫那芸神(あわなぎのかみ)さまと沫那美神(あわなみのかみ)さまですが、お名前も対になられていて、男神・女神と考えられることから、夫婦神さまかとも思われますが、それは違うようです。なぜなら、沫那芸神(あわなぎのかみ)さまのお生まれになられた後に、沫那美神(あわなみのかみ)さまがお生まれになられていますが、その沫那美神(あわなみのかみ)さまのお名前の前に「妹(いも)」という夫に対する妻をあらわす言葉が記されていないからです。

 

2柱の神さまの親神(おやがみ)さま、父=男神さまである速秋津日子神(はやあきつひこのかみ)さまが河を、母=女神さまである速秋津比売神(はやあきつひめのかみ)さまが海を分担されていることから、河を男神=沫那芸神(あわなぎのかみ)さま 海を女神=沫那美神(あわなみのかみ)さまが分担されているのでしょう。

 

 

お祀りされている神社は

  特にはございません。

 

乗船されるなどで、河や海の近くに行かれた時に

その水面の泡を目にされることがあるでしょう。

その時に神さまのことをお思いになられてみてはいかがでしょうか。

にほんの水

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