011.あめのみくまりのかみ

・水源に関わる神さま 

   速秋津日子神さまと速秋津比売神さまの御子神さま方

    天之水分神(あめのみくまりのかみ)

    国之水分神(くにのみくまりのかみ)

 


 

続いて天之水分神(あめのみくまりのかみ)さまと国之水分神(くにのみくまりのかみ)さまについてのお話しします。この2柱の神さまもお名前が対(つい)になっているので、一緒に取り上げさせて頂きます。

 

○天之水分神(あめのみくまりのかみ)

 

  名義ですが、「天之(あめの)」は山や崖などのように地上から突き出て天空に接するものを表しています。「くまり」は配(くばり)(配り)ですので、「水分(みくまり)」=「水配(みずくば)り」つまり「水を配ること」の意味です。このことから「山頂の水の分配を司る」神さまということを表しています。山頂は水源地であり分水の源でもあり、飲料水や灌漑用水の分配源となります。

 そのため、この神さまは水源地や水管の分水点に多く祀られています。

 

○国之水分神(くにのみくまりのかみ)

名義ですが、「国之(くにの)」は「天之」に対する言葉で「地上」を表しています。

「くまり」は配(くばり)(配り)ですので、「水分(みくまり)」=「水配(みずくば)り」つまり「水を配ること」の意味です。このことから「地上の水の分配を司る」神さまということを表しています。

 

上記のことからこの2柱の神さまは「水を施し配り給うことに功徳のある」神さまであることがわかります。

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 万葉集巻七上には「神(かみ)さぶる磐根(いわね)こごしき三好野水分(みよしのみくまり)山を見れば悲しも」とあります。これは山の分水嶺を示しており、ここも水分山と言います。「天之」「国之」は神名を対するために添えられた接頭語とされておりますが、天与の水(雨)と地与の水(河川)との関係から付けられた神名とも考えることができます。このことから、この2柱の神さまはともに田などの灌漑(かんがい)を司る神さまに違いありません。

 

 また、延喜式祝詞の祈年祭(としごいのまつり)の中に「水分(みくまり)に坐す皇(すめ)神(がみ)等の前に白(もう)さく 吉野(よしの)・宇陀(うだ)・都祁(つげ)・葛木(かつらぎ)と御名は白(もう)して」とあります。吉野(よしの)・宇陀(うだ)・都祁(つげ)・葛木(かつらぎ)とは、飛鳥藤原地方を中心とした諸方の山のことで、山の口に坐す神を祀る祝詞の山に比べてだいたい高山深山の山々です。大和には吉野以下4か所の山々に水分神が祀られました。これを「大和国四所水分」といいます。これは延喜式神名帳に吉野水分神社(吉野郡)、宇太水分神社(宇陀郡)、都祁水分神社(山辺郡)、葛木水分神社(葛上郡)にあたり、これらを始めとして、諸国にこの神社が多くあります。

 

 このように古くから稲作のために豊富な水量と適正な分配をこの神さまに祈願してきました。

 

 

 水を配る「分水嶺の神さま」を司る神さま­=水源守護の神さまということで、祈雨の対象とされ、また田の神や水源地に祀られるものは山の神さまとも結びつきました。

のちに「みくまり」が「みこもり(御子守)」と音が似ていることから子守(こもり)神と解され、子どもの守護神・子授けの神さまとしても霊験あらたかな神さまとしても信仰されるようになりました。

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お祀りされている神社としては

      天之水分神さまとして

   籠神社(京都府宮津市)

   吉野水分神社(吉野郡)

  天之水分神さま・国之水分神として

   建水分神社(大阪府南河内郡)

 

などがあります。

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